成長期におきる膝の痛み、オスグット病とは?

2015年09月28日

こんにちは、院長の神保です。夏の暑い気温から8月後半にかけていっきに寒くなり、9月は雨も増えて過ごしづらい日が続いています。

早く天気になり、気持ちのいい秋が向えられるようになるといいですね。

僕はお盆休みに北海道に旅行に行ってきました。こちらよりも涼しく、大変過ごしやすかったです。食べ物もおいしいし、1年に1度は北海道に旅行に行きたいです。

写真は小樽運河と美瑛にある色彩の丘の写真です。

どちらともとてもきれいな風景でした。

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今回はスポーツをしていて成長期の子供に多く発症するオスグット病(オスグット・シュレッター症)についてご説明していきます。

当、接骨院でも夏の大会が終わり、夏休み中に練習が激しくなり、膝に痛みを抱える学生が増えてきました。練習量が増えれば膝にかかる負荷も増してくるので当然、痛みは出やすくなります。

 

まず、オスグット病とは何か?

成長期の小学生高学年から高校生くらいまでに発生する膝の関節痛になります。10歳くらいから15歳くらいまでがよくなることが多いです。

膝のおさらの下の骨の部分が膨らんで押すと痛みがあったり、運動で走ったりジャンプしたり、動作をしたときにより痛みを感じることがあります。

特にサッカーやバレー、バスケなどジャンプ系が多いや種目野球や陸上などハードに動くことにより、発症しやすくなります。

 

何が原因で痛みがでてきてしまうのか?

基本的にはスポーツをして膝関節部分にストレスがかかり、痛みを誘発していきます。なので足や膝に負担のかかるスポーツをする子どもたちに多くみられます。

特に全体的に柔軟性がなく、身体の硬い子供や身長などが急激に伸びてくる子供などにみられます。

成長期の骨は柔らかく、傷がつきやすい状態になっています。骨は末端部が伸びるので骨の成長に伴って柔軟性が追い付かなければ、膝下の筋肉の付着部付近で引っ張られて骨が隆起したり、剥がれてしまって痛みを起こします。

 

どんな痛みがあるのか?

痛みの感じ方は個人差があります。歩くだけでも痛みがある人もいれば、走ったりジャンプしたり運動で刺激を与えると痛みを感じる人もいます。

基本的には患部を安静にしていれば、痛みはありませんが、骨が隆起している部分を押すと痛みを感じます。屈伸などはより痛みを増強させますので注意が必要です。

早期発見、早期の治療によりスポーツまでの復帰を早めてくれます。症状が悪化してしまう人は手術を行う人もいます。

オスグット病は男子になりやすく女子には比較的少ないと思います。

 

オスグットになった時の対処方法は?

まずは痛みの強さにもよりますが、患部の安静を保つことが大事です。運動をするのであれば、テーピングやサポーターなど負担のかからない方法をしながら行ないます。

そして、リハビリを行っていきますがオスグットの症状は患部だけを見てはいけません

まず、全体的な柔軟性をみていきます。どうしても痛めた患部ばかりを見てしまうことがありますが、足関節、股関節、腰や背骨など全体的な動きを判断していきます。

一つが原因ではなくていろいろな負担の連鎖が痛みを引き起こしますので、そこの原因を探り、リハビリでストレッチや足の訓練など行って機能の回復と負担のかからない体へと向上させていきます。

普段あまり使われていない筋肉の柔軟性やトレーニングを行っていきます。

 

特に大事な部分はどこになりますか?

全部が重要ですがそのなかでも骨盤の前後に付着する筋肉が特に大事になります。

骨盤の前につく筋肉・・・大腿四頭筋、腸腰筋

骨盤の後ろにつく筋肉・・・大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋

 

以上の筋肉は普通にストレッチで伸ばす筋肉でありますが、特に柔軟性を必要とする筋肉なのでしっかりと意識して伸ばすことが大事となります。

大事なのは膝にまたがっている上下の筋肉。太ももと股関節(お尻)の筋肉が重要となってきます。

筋肉の柔軟性と関節の柔軟性を鍛えていきます。

 

どうすれば早く治りますか?

オスグットは成長痛とも言われることもあり、100%治すのには時間がかかってきます。ただ、症状が悪化していなければ、バランスよく治療をすることにより、運動に復帰するのには早くなります。患部だけではない、全体的な治療とリハビリが必要になってきます。

今の子供たちは身体の正しい使い方使う機能を持っていない子供たちが大勢います。

まず、治療の第一段階はそこ改善から始めていきます。

体を正しく使えない、使う機能を持っていないのは膝だけではなく、あらゆるところに負担をかけます。腰痛足関節の障害、野球でいえば、肩や肘。サッカーなどは股関節といったところに影響を及ぼします。

現代大人たち、我々でもいい体を持っている方は一握りです。子供のうちからその基礎をつくってあげるのは障害予防においてものすごく重要になってきます。

 

普通に運動ができるようになるのか?

オスグットの症状は電気やマッサージ、湿布だけでは改善がしません。これも大事な治療です。これを僕は消極的治療を呼んでいます。患部を安静に保ちながら、現状の回復を待つ方法。

これと併用して積極的治療を取り入れていきます。動かしながら治していく方法です。弱い筋肉を鍛え硬い筋肉を柔らかくする。弾力性と柔軟性ともに変えていくように行います。

 

二つがうまくあわさると回復は早く、安定して運動ができると思っています。すごく難しいことですが、消極的治療ばかりをしている人がいれば是非、試しに行ってみてください。

 

オスグットの世間の見方とは?

よく、指導者の方にオスグットは成長痛だから平気だとか2週間も休めば治るとか簡単にいう方がいらっしゃいます。

成長期におこる膝の痛み、成長障害は子供の発育には重要でしっかりとケアと治療をしなければいけません。ひどくなると手術をする人もでてくる障害です。

 

きちんとした知識と治療が求められてくると思います。少しでも怪我なく運動ができるようにするために正しい体の機能をつけなければいけません。そこが少しでも元に戻れば、怪我の発生率は減らすことができると思います。

 

何か、スポーツ障害や膝の痛みなどお困りの方がいましたら西船はりきゅう接骨院にご相談ください!