船橋&市川から野球肘、野球肩をなくそう!第4弾!

2015年06月23日

こんにちは。西船はりきゅう接骨院、院長の神保です。

梅雨には入り、もうすぐ夏へのカウントダウンが始まっています!

高校球児たちもここを乗りきれば、夏の大会はすぐです。体調管理やコンディショニングには充分に注意をしてください。

 

先週の日曜日、いい選手を勧誘するために千葉西シニアと中本牧シニアの試合を見てきました。最後の大きな試合とあって白熱した好ゲームでした。

 

千葉西は関東大会でも優勝するチーム。中本牧は常に全国でも勝てる強豪チーム。そんなチームの試合はハイレベルで高校でもトップレベルではないかと思うくらいの見ごたえのある試合でした。

 

結果は千葉西シニアが3-2で勝利しました。頑張って全国でも活躍してほしいと思います。

 

今回のテーマは「野球肘と強化の方法」についてご説明します。

 

野球肘とはなにか?

野球をしていて肘が痛くなることを表します。ただそれだけです。
本来は肘を痛めてしまうと、どの場所を痛めたのかで大分リハビリの内容が変わってきます。
主に内側型外側型後方型と3種類に分類がされます。

 

☆内側型

・内側側副靭帯損傷

肘の内側には骨と骨をつなぐ部分に3本の靭帯があり、関節がぐらつきがないように固定を制御をしています。
投球動作、加速期では肘内側に牽引ストレスがかかり、回内筋群や内側側副靭帯に微細な損傷を起こします。これが重症化してしまいますと上腕骨の内側上顆に剥離骨折を起こしていきます。

 

昔でいうとジャイアンツの桑田。最近では菅野やヤンキースの田中将大など多くの選手が痛めています。プロ野球選手で肘を壊して手術をするというのはほとんどがこれに当てはまります。
ほとんどの場合は安静とリハビリで完治をしますが、重症化してしまうと手術適応になってしまいます。早期発見早期の治療が重要になります。

 

・リトルリーグ肘(上腕骨内側上顆骨端線離開)小中学生に多い

この症状は小学生4年生くらいから中学生年代に多くみられる、野球肘です。原因は上記のものと同じで肘の内側に牽引ストレスがかかり、引っ張られることにより骨の成長線が離開して離れていくことを表します。

子供の骨は成長線といいって大人と違い完全に出来上がっていないの、骨が引きはがされやすくなっています。3週間から重症化しますと6か月の投球制限をする場合があります。

 

・内側上顆炎(回内筋、屈筋群の炎症)

内側型の原因はどれも同じですが、これは筋肉の炎症により発生します。円回内筋や前腕の屈筋群といった複数の筋肉が関与をしてきますが使い過ぎにより筋肉の緊張が高まり、筋肉の付着部で炎症をおこし痛みを誘発します。

 

☆外側型

・離断性骨軟骨炎

投球動作の投げる際に上腕骨小頭と橈骨頭に圧迫ストレスにより軟骨部分に傷ができ、変性、壊死(組織が生きていけなくなる)をしていきます。
症状としては、肘の運動痛可動域の制限が出てきます。症状が進行してくると骨軟骨片が遊離をして関節内遊離体(関節ネズミ)となり引っかかり感ロッキング現象(関節内に遊離体が挟まってしまう)がおき、肘の動きが固まってしまうことが起こります。

本疾患は3つの分類に分かれてきます。
(1)透亮期
初期のこの時期にはレントゲンをとると病巣の判断は難しく、薄らと骨の陰が薄くなった状態としてみられます。判断が難しいため、気になった場合はCTMRIでの確定診断が必要となります。初期のため、しっかりとした保存療法とリハビリでほぼ完治が期待できます。

(2)分離期
初期の状態から無理をして投球を繰り返していると分離し始めてきます。この時期になってくると関節障害で肘の動きの制限が強く出てきて、痛みも強く起こってきます。

この時期に受診をした場合、ひどくなってしまうと手術をしなければいけない症状の人もでてきます。早期発見、早期治療が重要です。

(3)遊離期
いわゆる関節ネズミと言われ、関節内に骨片がはがれて、完全に遊離してしまします。肘の関節は完全に拘縮、ロッキングと言って固まってしまい、制限が強くでできて、日常生活動作においても支障がでてきます

ある程度の投球をする場合は手術をして骨片を取り除かなければなりません。

 

内側型の野球肘と比べても、治療は長期にわたり、手術する可能性も高くなる病態です。6~8か月程度のリハビリを行っても完治しない場合は手術をすることが多くなります。

この病態は初期においてはレントゲンだけでは確定診断をするのは難しく、CTやMRIで詳しく検査をしたほうが有効です。気になる場合は早めに野球治療に強い接骨院、整形外科に受診をすることをおススメします。野球肘の治療は野球を詳しく知る先生のほうがしっかりみてくれると思います。

 

☆後方型

・肘頭疲労骨折

後方型の野球肘には大きく分けて、二つあります。一つは筋肉によって引っ張られる。上腕の後ろの筋肉に引っ張られて起こるもの。「腱の炎症」や「疲労骨折」に分類されます。

 

・後方インピンジメント

もう一つは投げる際に肘がぶつかり合って痛みをおこすもの。ぶつかりことにより、内部で炎症をおこし、こすれあって痛みを誘発するタイプに分かれてきます。

 

内側型、外側型は投球動作の不良、運動連鎖の破たんにより、痛みを生じることが多いですが、この後方型の2つは逆で投球動作、フォームがいい選手ほど起こしやすいという特徴があります。

肘の関節の曲げ伸ばしがスムーズなほど上腕三頭筋という腕の後方の筋肉を使います。そして、筋肉が引っ張られたり、ぶつかったりして故障を発生してしまします。予防はそこの筋肉を強くしたり、柔軟性を高めてあげて負担をかけさいようにしていかなければいけません。

 

肘を壊さないための予防方法

これは以前にもご紹介していると思いますがもう一度のせていきます。

1.投球動作の改善
2.肩甲骨、股関節、骨盤周りの柔軟性の向上
3.肘や肩などの関節部分の強化
4.体のメンテナンス(セルフケアも含む)
5.チーム指導者とのコミュニケーション

 

5番は新たに追加しました。最近、高校野球や中学野球のシニア、ボーイズなどいろいろな指導者と会うことが多いです。どこの指導者も選手には故障させたくないと誰も思っていると思います。

指導者としてもすぐに故障する選手でも試合には使いずらくなってしまします。まずは指導者の方とコミュニケーションをしっかりととり、しっかりと話せるような環境にしなければなりません。

重症化する前にしっかりと治療、リハビリをすることで早期回復を望めます。

まずは、指導者の方としっかりと話をする。話しかけずらければ、周りのスタッフなどに話をしてみる。少しずつそういう関係が築けることが大事かと思います。選手には難しいことかもしれませんが、やれることはやったほうがいいと思います。

 

今回は肘を強化するためのリハビリ、運動を何種類か教えていきたいと思います。

まず、圧倒的に内側を痛めることが多いです。これは骨と骨をつなぐのが靭帯しかなく、他での支えがないために傷ができやすくなっています。それを肘の内側の筋肉で補助、サポートをしていきます。

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肘の内側のトレーニング

 肘の内側のトレーニングは30回×3セット行います。親指の付け根と中指から小指で握ります。

100均で購入できますので強さは500gから開始してください。(中高生向け)

 

そして、筋肉は使えば使うほど固まりやすくなります。固まらない、柔軟性を維持するためにストレッチをしていきます。

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肘の外側のストレッチ

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肘の内側のストレッチ

 前腕のストレッチは床に手をついて固定してやると効果が高いです。

(左図)肘の内側のストレッチ

手首をしっかりと固定して体を後方に傾けていきます。気持ちがいいくらいの強さで行います。

(右図)肘の外側のストレッチ

指先を外側にむけて手首を捻っていきます。肘の外側を意識して気持ちいいくらいで伸ばしていきます。

1日 30秒×3セット 最低行ってください。時間があるときは朝、昼、夜と時間を決めて行ってください!

 

肘を痛めるのは肘が悪いわけではありません。肘が弱く、もともと負担のかかりやすい場所です。そこを強くして柔らかくすることにより、負担を軽減できます。それが故障予防になってきます。

 

野球の投球動作は全身を使います。動きが悪い、硬いところはうまく使えるように、弱いところは強くできるようにリハビリしていきます。

 

股関節トレーニング、柔軟性向上。肩のトレーニングや胸郭、肩関節後方体の柔軟性などやることはたくさんあります。

まずは弱い肘を鍛えるトレーニング、柔軟性を高めるストレッチを頑張って行ってください!

 

今後も少しずつ行ってほしい運動をご紹介していきます。
それでも痛みがとれない、治らない方はトータル的なバランスが重要になります。

船橋駅、西船橋駅、下総中山駅、本八幡駅、市川駅、原木中山駅、東海神駅、妙典駅、新浦安駅で野球肩、野球肘でお困りの方がいましたら、当整骨院にご相談ください。

 

何かお困りの方は西船はりきゅう接骨院までご連絡ください。